『見える海』


先日、沖縄に水族館が新装オ−プン致しました。
巨大水族館のオ−プンは久々のことで、何やらワクワク気分です。
ジュディ−の住んでいるところからは無茶苦茶遠いけど、それでも
「アクリルの厚さ60センチ・・・ウフフ♪」と囁かれると、たまらず南に向かって
すっ飛んで行ってきてしまいました。
で、感想はと言うと、そりゃもうすごく素敵でとても素晴らしい水族館でした。
良質な時間を過ごさせて頂き、大満足です。
ところで、「沖縄美ら海水族館」もそうだけど、水族館は海の側にあります。
「サンシャイン」のような特別な水族館もありますが、取水のを事を
考えると、海の側はごく自然の設置場所なのでしょう。
でなければ、海を知って貰うためにもっと海のない所に作りますものね。
では、海の近くにいる人間は海を知っているかというと、
けしてそうではありません。
私は海の側で生まれ、現在も海の側で暮らしています。
海から遠い所に暮らしている方にしてみれば、こんな私は、
さぞや海の事を知り尽くしているだろうと思われるに違いありませんね。
確かに海は知っています。 ただしそれは「海の表面」。
加えて言えば、景色としてです。
私はダイビングも素潜りも致しませんので、実際海の中に何があるか、
どうなっているのかなんて、まるで知りません。
でも、知っている気になっているのは、テレビ番組、本や写真、そして
何にもまして水族館のおかげです。
私のような人間にしてみれば、水族館は海そのものかもしれません。
海ではないけれど、そこには海があります。
海の側にある水族館で、私は海に背を向けもう一つの海を見ています。
実に不思議な事ですが、私の心が見た海は確かにそこにあります。